メンタルの調子が崩れやすくよく体調不良になる人へ その1

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こころの相談室 メンタルケア フォレスト では
こころの悩みや問題を軽減し、
自らをよりよく変化させていくための
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また当ルームでは、通常の心理カウンセリングとともに
自分で自分のこころを調える方法(マインドフルネス)
について学んでいただくことにより
誰の中にもある自然治癒力を最大限に引き出すよう
援助しています。

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みなさん、こんにちは。
いつも私のブログを読んでくださって
ありがとうございます。

日頃、メンタルのバランスが崩れやすくて
体調も悪くなるという人によくお会いすることがありますが

あえてそういった方の共通点を挙げるとしたら
感情を抑制する傾向が強いように思います。

しかし抑え込まれてしまった感情は
外に向かうと、人間関係の問題が生じやすくなり
また内に向かうと身体に症状が出てきたりします。

またいつも感情を抑える癖があると
自分の感情がわかりづらくなってしまうため
自分の辛さなどにも気づきにくくなりがちです。
ゆえにそれを表現化することが難しくなります。

しかもこのように自分の感情がよくわからない状態にあると
扁桃体(不安や恐怖を司る脳の部位)が過剰に活性化するため
よりいっそう不安が生じやすくなります。

それゆえこと私のカウンセリングにおいては
できるだけ自分の感情に気づくことができるように
関わらせていただきますが
それによって感情のラベリングができるように
なっていきます。

たとえば子供などは
まだ自分の感情をラベリングすることがうまくできないため

モヤモヤしている
イラっ とする
カリカリする
かったるい
などというような表現をすることがよくありますが

しかしこういった表現は
感情のラベリングが明確になっているとはいえません。

それゆえカウンセリングの現場では
そういった表現についてもう少し詳しく教えてもらえるように
関わることで、自分の感情への気づきを促すようにします。

下記はその実例として
ある不登校の子どもA君(中学1年生)と私との対話の記録ですが
これを読んでいただくと、A君がどのように感情のラベリングを
していったのかということがわかるかと思います。

A君とのカウンセリング第3回目

<カウンセリングが始まる前の観察記録>
前回に引き続き、まだ少し顔色は悪い
しかし今回は入室する時、私の方をちらっと見て軽く頭を下げた。
前回は入室どきも、また話すときも、ほとんど私の方を見なかった
ということを考えると、彼なりの社会性を取り戻りつつあるということと
カウンセリングに対する抵抗が幾分薄れてきているように感じられる。

カウンセリング前半はA君が家でどう過ごしているのか
ということについて、雑談を交えながら聴かせてもらった。

しかし途中で、A君の方から、
A君「今日も学校は行かないつもり・・・たぶん、明日も・・・
いつまでかわからんけど。」

私「そっか。でもとりあえず今日は自分で行かないって決めたんだね?」

A君「まあ、そういうこと。」

私『そっか。自分で決めれたのはよかったね。それで気分はどう?」

A君「だる〜って感じ。」

私「だる〜っ か・・・。それはなんか力が湧かないっていう感じ?
それとも単純に体のどこかにだるさを感じるの?」

A君「力も湧かんし、なんか嫌〜っつうか、ゲロゲロ、キモ〜って感じもある。」

私「そっか。嫌〜って感じもあるんだね。いいよ いいよ。
なんかきっと嫌〜ってことがあるのかもね。
何か思い当たることあるかな?」

A君「う〜〜〜〜ん・・・よくわからんけど、
学校へ行ったら、きっとみんながジロジロ見るやろ・・・」

私「そうか、A君はそういう場面を想像していたんだね。
確かにみんなが一斉にじ〜っと自分のことを見てきたら
なんか怖〜っ! キモっ〜! て感じがするよね。
私もね、初めてたくさんの人前で話すことになった時
みんなが一斉にこっちのことじ〜っと見たから
怖っ〜!キモっ〜!ってなって、うまく話せなかったらどうしよ〜となって
どんどん不安になってきて、ゲロ吐きそうになっちゃったことがあるけど、
その感じと似てるかな?」

A君「よくわからんけど たぶんね・・・そんな感じかも」

さてこの対話でお気づきになられたかと思いますが
A君はクラスメートの反応をとても気にしていることを伝えてくれています。
現在不登校の自分がみんなにどう思われているかなんてことを考えたら
ただでさえ不安な思春期の子供にとって
恐らくみんなの視線はとても圧力に感じるのではないかと思います。
それゆえ教室に入るのが怖い、ゆえにA君は不安の感情で苦しんでいる
ということが推察されます。

しかしA君は、この対話を通してなんとなく自分の感情(怖れと不安)
に気づいたのか、
その後、顔の表情が幾分スッキリしてきて、顔色もだんだんよくなってきました。

また対話中しばらくは、机の上で指をトントンと忙しなく動かし
落ち着きのない様子でしたが、それは身体が不安を表していたのかもしれません。

でも途中からはそれが自然に止まり、また話すときに、時折こちらの目を見て
くれるようになりました。

そしてその日のセッションの最後に
まだ学校に行きたいとは思わないけれど
勉強が遅れることは不安だというふうに、
きちんと明確に現在の自分の感情を表現化することができました。

このように
自分の感情に気づきそれを表現することができるようになる
ということは、一日も早く学校に戻れるようになることよりも
ある意味もっと重要なことだと私は思います。

なぜならそもそもにA君も、自分の感情を抑制する癖があるために
マイナスの感情を溜め込んでしまうところがあるからです。

それゆえ登校時にお腹が痛くなったり
あるいは時に発熱したりすることもあったようですが
それは身体がその辛さを表現していたのではないか
と思います。

これを身体化障害と言いますが
メンタルの調子を崩しやすい人にはよくあります。

そう考えると不登校も悪いばかりではなく
逆にA君の将来を考えると、このような経験は
必ずその後の生きやすさに繋がるのではないかと思います。

なぜなら
自分の辛さを言語化することができないままですと

多くの場合は
恐れや不安を無理にポジティブにしようと頑張ったり

あるいはたとえばゲームに夢中になる
またひたすらネットを見続けるなどというように回避してしまう

しかしこのように
あるがままの感情を無理に変えようとしたり
あるいはその感情から逃げるようなことは

逆に不安を長く留めてしまうことになり
またその状態の自分を見てさらに不安を感じる
というように、余計に不安を膨らまてしまうことになります。

このようなことから
メンタルの調子を崩し、よく体調が悪くなるという人がみえましたら
まずは自分の感情を開放するということからやっていかれると
いいと思います。

ちなみにカウンセリング以外の方法でしたら
ライティングセラピーというのをお薦めします。

これはその日感じたことを、毎日ノートに書くようにする
という簡単なものですが、しかしかなり効果が期待できる方法です。

アメリカの軍隊では、これを導入しているそうですが
兵役後のメンタル疾患及び自殺者が、かなり減ったという
調査報告が出ています。

それでは引き続き、次回もメンタルの調子が崩れやすい人のために
参考となる記事を書くつもりでいますので
どうぞ楽しみになさっててください。